こんにちは。名古屋の弁護士です。
2017年1月31日 現在、 日本のひとり親世帯の貧困率は54.6%です。
学齢期の子どもを抱えて離婚すれば、2人に1人は貧困家庭になるということを意味します。相対的貧困率は16.1%。これは、子どもの貧困率とほぼ同じ数値です。
離婚は増え続けています。離婚は生き方の問題ですし、本来自由なはずです。
破綻してしまった夫婦の離婚を法的に食い止めることはできません。
しかし、離婚という結論を出す前に、離婚後、経済的にやっていけるかどうかはしっかり検討すべきです。
子どもの養育費はいくら貰えるのか、受けられる公的支援にはどのようなものがあるのか、実家の援助は見込めるのか等を、しっかり見極め、場合によっては、子どもが独立するまで別居はするものの、離婚は後に回して婚姻費用を貰い続ける選択をおすすめせざるを得ないこともあります。
これは、わが国の場合、子どもの教育費の親負担が、世界的に見ても著しく重いからです。離婚は、私事ですが、やはり社会の仕組みと無縁ではいられません。
社会制度にもしっかり関心を持ちましょう。