こんにちは。名古屋の離婚弁護士です。
今回は、弁護士から相手方(依頼者の配偶者)へのファーストコンタクトにあたる「受任通知」についてご説明します。
弁護士は、依頼を受けると、多くの場合、まず、相手方への受任通知を作成します。
受任通知は、「受任のご連絡」等のタイトルの文書で、
・依頼者が離婚したいと考えていること
・親権者、養育費、財産分与などの希望する離婚条件
・離婚成立までの婚姻費用請求
といった依頼者の意向を簡潔にまとめて相手方にお知らせすることが多いです。
ただ、事案や受任のタイミングによっては、受任したことと、調停を申し立てること(申立済みであること)のお知らせのみ記載することもあります。
別居することを事前に協議することなく家を出る場合には、別居と同時に相手方が受任通知を受け取れるように調整し、「今後は弁護士が窓口になるので、依頼者への直接の連絡はお控えください」とのお願いも記載します。
受任通知の表現(キツめ、やわらかめ、固め等のニュアンス)は、弁護士に依頼する前に夫婦間で離婚について話し合っていたか、依頼時点で同居中か別居後か、相手方の性格やハラスメント傾向、接触可能性の有無、進め方の意向(協議先行かいきなり調停で良いか)等を依頼者から丁寧に聴き取り、気を配りながら文章を作成します。
とはいえ、弁護士からの連絡というのはどうしても一定のインパクトを与えてしまうため、「できるかぎり早期に協議離婚したい」という依頼者の意向に沿って細心の注意を払ったとしても、人によって譲れないことが違ったり、双方とも途中で翻意することもあったりで、結局調停に進むことになるケースも多いです。
受任通知の書きぶりは弁護士にもよりますが、いずれにしても、弁護士は、依頼者と密に連絡を取り、解決に向けて最善を尽くしていきたいと思っています。

